Monday, July 30, 2007

インランド エンパイア

マホランドドライブは完全に理解できなかった。エレファントマンは幼心に怖かった。インランドエンパイアは圧倒的だった。

現実と空想が交錯する世界が描かれたインランドエンパイア。デビッドリンチの新作を観てきた。とにかく話が解りにくく、洟から解るような話でもないのだけれど。シーンのところどころは繋がっているけれど、全体的には結局迷路のまま。一つの輪が違う輪に繋がっていて、それが更にもう一つの輪に囲まれていて、結局その輪がその中の一つの輪だったみたいな。観ている人だれでも話のつながりを模索していたはず。でも考えるのを諦めちゃって、流れに任せた方が無難かも。結局答えすら存在しない訳だから。ビジュアルと演技はすごく力強い。ローレンデーンが上手かった。この映画で中心になっているハリウッドの女性たちがメッセージの一つかなと。

3時間はしんどかった。先が見えず、流れのない話だから余計に長く感じる。何時間でも続いていける話だし。力を抜いて話の導くがままに時間を過ごし3時間を制覇したあと、以外と新鮮な気分でいろんなシーンを覚えていたし、重く幻想の固まりみたいな映画に苛立つこともなかった。ハンディーカムがよりいっそう不気味で怖い雰囲気を増していた。シュールでダークな映画を楽しめた自分にも満足!

Thursday, July 26, 2007

エリング

ノルウエーより、40歳でちょっと問題のある男の人たちを描いたチャーミングで心温まる映画をご紹介します。主人公のエリングは、生まれてからずっとお母さんと二人っきりで生活していた。そのお母さんが死んでしまったことを期に、心に障害を持った彼はノルウェー政府の保護で施設に入れられる。そこでのルームメイトはクジェールブジャルネ。巨体で女性とセックスのことばかり頭にあるけど、決してむっつり系ではない。この二人はやがて自立するため、政府が与えたアパートに二人暮らしを始める。社会での自由な生活に順応してゆくクジェールに比べ、エリングは引きこもりの生活。鬱と恐怖は彼にとって生涯の敵。この映画は精神的にをして社会的に問題を抱えた男性の話だけど、暗くなく、ユーモアたっぷりの映画に仕上がっている。セリフもすごく面白い。あまり重い映画やバカバカし過ぎるコメディーのどちらも気が向かないときは、この映画をお勧めします。